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  • 埼玉県川越市の認知症専門病院 医療法人社団 松弘会 トワーム小江戸病院

こんにちは。今回は、院内リハビリ(作業療法チーム)からのブログ投稿です。

 

「秋」といえば、何をするにもふさわしい季節といわれますが、

みなさまにとっては、「何の秋」でしょうか?

 

今回、紹介するのは「芸術の秋」です。

実は、このたび、ある患者さま(以下“画伯”とお呼びしましょう)の作品展を

開催することになりました!

 

その様子がこちらです。

 

それでは、作品をいくつか紹介しますね。

 

秋の味覚の王様ともいわれる「サンマ」。とっても美味しそう。

七輪で焼いているのが、また雰囲気があっていいですね。

 

こちらの「柿」は、色づかいがとっても素敵です。

どことなく「印象派」の絵画を思わせるような…

それもそのはず、画伯は以前、油絵を習っていたことがあるそうです。

 

 

こちらは、「リンゴ」と「稲穂」。

田んぼの奥から顔を出しているのは、熊でしょうか?

実りに合わせて山から出てきたなんて、発想も豊かですね。

 

 

実は、こんな素敵な作品を描かれる画伯ですが、

入院中、最初から、このような絵画を描いていたわけではありません。

 

 

画伯は、以前は、居室で臥床がちに過ごされることが多く、

リハビリのプログラムとして行なっている様々な活動に対しても、

気が向けば「音楽活動」に参加するといった程度で、それほど積極的ではなかったように思われます。

 

それが、あるとき、他の患者さまが「塗り絵」をしているところを見かけ、

画伯自ら「やってみたい」と参加されたことをきっかけに、徐々に「創作活動」に参加することが増えました。

 

こちらが、その「創作活動」の様子です。

 

画伯は、スタッフや他の患者さまから作品を褒められたり、喜ばれたりするうちに、

プログラムの時間以外にも、余暇活動として「塗り絵」に取り組むようになり、

今では、写真素材を参考にしながらの「自由画」へと、取り組みの内容も変わってきています。

 

「自由画」に取り組む画伯。

背すじもまっすぐ伸びて、すごく集中していることが伝わってきますね。

 

控えめで遠慮がちな印象の画伯ではありますが、今回の作品展・ホームページへの掲載に対しても、

「人のためになるなら」と快諾していただきました。

 

感謝するともに、画伯の能力が発揮され、入院生活も一変したことを振り返ると、

なんだか、とっても温かい気持ちになりました。

そして、同時に、「気持ちを向けられること」があり「認めてくれるひと」がいる、

それはとても大切なことと、あらためて実感しました。

 

 

最後に、画伯の名作をもう1枚。

 

“二刀流” これは、今年大活躍したあの人、「大谷選手」ですね!

“すごく楽しい1年” 印象に残る言葉です。

 

これからも、スタッフ一同、入院している患者さまに「能力」や「その人らしさ」を

十分に発揮していただけるよう、適切な関わりや環境づくりにつとめていきたいと思います。

“すごく楽しい「時間」” 日々の活動のひとときを、そう思っていただけるように。